2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

征服者は常に敗北者によって征服される(アクト・オブ・キリング)

mo

そら吐きたくもなるわな… 1965年、インドネシア、共産主義者と華僑の100万人以上が虐殺された歴史の端っこにいるヤンキーたち…こんな奴らの行ないから人間の尊厳だの悪とは何かと言われても… 主人公が設定されるドラマチックなドキュメンタリー、今作…

ポール・トーマス・アンダーソン『マグノリア』

mo

アルトマンから継いだ群像。微妙につながっている。群像劇は要素の繋がり、伏線、その回収が次々に継起して進んでいき、その中心に作家が見えるためフィクション、特にエンタメの形式であり、今作も中盤で登場人物各々に同じポップスを歌わせてフィクション…

マームとジプシー《まえのひ》 / 地点《ファッツァー》

lit

京都、元立誠小学校の音楽室というかつて使われていた木造の一室は過去のものであるかぎりにおいて時間の経過をそれ自体が示しており、物語をもった小説の文章をひとりで語るという今回のマームとジプシーの公演においては過去と現在、そして未来をその場に…

悪の法則 / 銀河 / 暗殺の森 / 忘れられた人々

mo

男だ、女だとうだうだと言っている男たち。女たちは出てこず。 キャメロン・ディアス(マルキナ)とペネロペ・クルス(ローラ)、女豹と平凡な美人セレブ妻はプールサイドで話し合い、ダイヤモンドの価値について意見を交わす。キャメロンは資本主義的価値を…

ルイ・マル『死刑台のエレベーター』

mo

鉛筆削りじゃやっぱりダメだった。知らない誰かが無鉄砲に撃った銃にご破算にされる。 エレベーターは上昇していたはずなのに電源が復活して物語の下降線とともに落下する。 男ジュリアン・タベルニエ(モーリス・ロネ)、元落下傘兵はもはや落下するときも…

ブギー・ナイツ / パーティー・ガール(暗黒街の女)

mo

青春ー栄光ー没落 レイジング・ブル 青春時代の細切れの栄光の日々は欲しいものを買ってパーティーを開いてホワイトラインを鼻の中に入れていくお決まりのものだが、終盤に向けての材料が散りばめてある。ホフマン先生の使い方が酷い。監督のキャラが薄い。…

熊切和嘉『夏の終り』

mo

満島ひかりの細く長い指。特に長い。 かつて繋がれた手とまどろみのなか繋がれた手と解かれた手。 男は成瀬と同じくどうでもいい存在であり、それは俳優2人によってよく抑制されている。 かといって女が素晴らしいとか母性押し出しでもなく、女から見てもこ…