2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ダグラス・サーク『心のともしび』

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1954年、この年にダグラス・サークは三本も撮っている。その真ん中に位置する『心のともしび』原題は "Magnificent Obsession" ものすごい執念。 フィリップス夫人、ヘレン・フィリップス(ジェーン・ワイマン)と間接的にその夫の死の原因となったボブ・メ…

カラックス『ボーイ・ミーツ・ガール』『汚れた血』

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83年。 セーヌのほとり、ブレッソン《白夜》でも中心にあった遊覧船のライト、ロマン主義者の孤独。 パーティー見物人アレックスからミレーユへの、ペソアのような痛ましい語り《ぼくは彼女に会う前から彼女を愛撫していた》… 宇宙飛行士、星。いまは宇宙な…

郊遊 <ピクニック>

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《西瓜》をヴァギナの前に置いてむしゃぶりつく男から、キャベツを噛みちぎる男へ。 ツァイ・ミンリャンとリー・カンション。 息子、娘とコンテナ住まいの男が郊外の荒地で煙草を吸い、ため息をつくと二羽の鳩が飛び去る。 人間広告、強風は傍目にはわからず…

プロミスト・ランド

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ガス・ヴァン・サントとマッド・デイモン。 グローバル社という適当につけた感丸出しの社名が表すように、リアリズムではない。基本的に都会人から見た、疲弊する地方という視点、最後もマッド・デイモン演じるスティーブの私怨を晴らし、自らの恋愛を成就さ…

キェシロフスキ『終わりなし』『愛に関する短いフィルム』/ フェルナンド・ペソア『不安の書』

政治がらみの暗殺か、心臓発作で夫アンテクを亡くした息子一人持ちの寡婦。息子は『永遠の僕たち』のヘンリー・ホッパーみたいにぼんやりと何かを見つめている。それは父か。 こういうところを狙ってくるのが宗教の勧誘、韓国映画の『シークレット・サンシャ…